酔っ払いと暗がり峠
コンビニでアサヒスーパードライを機嫌よく手に持ってる旦那さん。
「それ、ノンアルコールやん」
「えっ!!」
だまってたったらよかった。
きっと、アルコールがあってもなくてもわからん状態やったやろ。
レジで「20歳以上ならこの画面押してください」と言われ
「20歳以上?おまえ20歳以上?」
もー、はずかしねん。
酔っ払いはほんまにはずかしねん。
前回の続きですが、こうして外のおにいさんに別れをつげて
暗がり峠に行くはめになります。とにかく涼しい所でビールが飲みたいらしいです。
後ろでフラフラしてるもんやから、キレそうになりながら125ccを運転する私です。
がっちり持たれた肩は凝るし最悪。
ちょろっとだけ付き合ってさっさと帰ろう。
5分も走ると峠の道に差し掛かってきました。
あー怖い。真っ暗です。
5年ほど前にも同じようなノリで一度だけ連れてこられたのですが、どうもおかしい。
ちょろっと民家はあるものの、道がどんどんせまくなってくる。
ついに舗装がなくなり、じゃり道に斜めに水が流れているとこまである。
道、とは呼べなくなってくる。
こんなところですべったら、崖から落ちる。
自信を持ってる酔っ払いの言うことは、ほんまに信頼したらあかんと、改めて気付く。
道、まちごーたし。
暗がり峠は、せまいけど車は通れる道。
ここ、どこやねんー
もしも熊でも出たら・・、いや熊までいかなくても鹿でも、車じゃなく生身のバイク、防ぐ方法がない。
悪い人に会って、財布だせ!って言われたら、先週買ったばかりのヴィトンの財布がぁああ;;
とにかく全く使えない男性というか、手がかかる荷物を持ってるわけですから、どんだけ私が不安だったことでしょう。
それでも、ここであってると言い続ける酔っ払いを無視して、半泣きで山を降ります。
どうやら一本左の方にいたみたいで、降りる途中で暗がり峠の方向を発見。
こうなったら私も意地、いったるわい、暗がり峠。
最強の坂道とコーナーで、アクセル離すとそこで止まってしまうほど。
2台ほど、車が全開でアクセル踏んでとろとろ登っていきます。
怖いけど、さっきがめちゃめちゃ怖かったから、こっちは余裕。125ccもなかなか力強く、アクセル半開ぐらいですいすい登っていけました。
20分ぐらいで、下界で30度だった気温が22度に!涼しいわ。
ちょこっと夜景が見えるところでビールを飲ませ、帰ることにします。
でも・・・、登ってきたのはええけど、あの道を酔っ払いを乗せて降りるというのは簡単ではないです・・
奈良の方まで抜けてしまう方が道的には楽なのですが、そうなるとバイクで阪奈峠飛ばして帰ってこなあかん。
出来るだけ離せるところはブレーキを離し、ふらつかれてバイクがもっていかれるのを必至で食い止め、肩はぱんぱんに凝りながら下界に降りてきます。
言う通りに連れてきたし、ちょっと立場が優位にたったので、聞いてみます。
「ネクタイ、大丈夫やったん?」
「誰もしてへんかったー 来年からいらん~~^^」
・・・しばくぞ。
帰って、バイクを片付けて鍵しめて上がってくると、もう酔っ払いは意識を失っていました。
すでに11時を回ってて疲れ切った私でしたが、飲み会でもらってきたおみやげを開けてみると、美味しそうな焼き菓子。
この会のおみやげのお菓子はいつもおしゃれでセンスがあって、なかなかネットで値段も出てこない、そんなおみやげで、人にあげるときのために・・と毎回メモしてます。
このお菓子が美味しかったので、ネクタイも酔っ払いも暗がり峠も許したるわっ。